主治医なおひろ

2013年4月26日 (金)

リーボックに世話になる。

夫は今日から3日間、軽井沢へ出張。

わたしと息子は、だらーんと間延びした時間をすごしている。

もう寝なさい、という人が誰もいないので。

今日は用事がふたつあって、ひとつはK事業所への業務報告、

もうひとつは大塚のなおひろのクリニックへの通院だ。

午後から雷雨、と予報だったから、わたしとしてはテキパキ動いたんだけど、

お天気はすこし風が強いぐらいで、雷も雨もなかった。

K事業所へ、利用者さんの様子を報告するついでに、

お給料ももらってくる。 3か月分をいっぺんにもらって、それでも3万6000円だ。

心の中で、はぁ~・・と大きなため息をつきながら、受領印を3個分押す。

新しい仕事もあるんだけどどう? みたいなことも相談されたけど、

優柔不断に、そうですね、機会があれば・・ みたいな返事をする。

もはや、お給料のことなんか考えるのはやめよう、という気にさえなる。

けれど、お金になったらもっといいんだけどな、というのが正直なところ。

いったん池袋へ戻り、いつものエソラのカフェでスパゲティとアイスコーヒー。

客は女の人だらけであり、お姉さんもおばさんも、おしゃべりが止まらない。

話題には事欠かない、という感じだ。 たぶん男の人からは、

くだらない、と一笑に伏されてしまう類の話なんだけれども。

テーブルに運ばれてきたスパゲッティには、春野菜がたっぷり入っている。

タケノコをオリーブオイルとにんにくで炒めるとこんなに美味しいのか!!

と感動しながら一気食いしました。 そして、アイスコーヒー。

おっさんになった気分だ。 額の汗を紙ナプキンで拭う。

まぁ、ほんとうのおっさんは、恥ずかしくてエソラには入れまい。

女子っぽいバリアが、なんとなくおっさんをはじいているから。

そして、大塚。 すごい風。 クリニックは待ってる患者さんが二人ほど。

えー、連休前で混んでいると思ったのに。 でもヨカッタ。

例のごとく、クロワッサンをしばらく読んでいるところで、名前を呼ばれた。

なおひろは、「 元気でしたか? 」 と、まずきいてくる。

このところ元気だったから、ハイとこたえる。

なおひろの、耳の上の髪の毛が耳にかかっているのをみて、

もうそろそろ床屋さんへ行くのだろうな、となんとなく思った。

白髪と黒髪の比率が、まだまだ黒髪優勢だとしても、

白髪がキラキラ目立ち始めている。

でも、染めないのがいいのだ、男の人は。

うちの夫は、なおひろより10歳はわかいけど、もうほとんどが白髪だ。

でもちょっと気にしていて、ダークブラウンに染めてもらっている。

老けていくのが早いタイプなんだろうと思う。

「 京都は楽しかった? 」 と訊かれたので、

予想以上に楽しかったことや、仁和寺で大吉を引いたことを報告した。

あー、あそこ背の低い桜が咲くんだよね、とか、

徒然草にでてくるんだよね、とか、なおひろも行ったことがあるみたいだった。

わたしは、とくにどうしてもというわけではないんだけど、

ちょっと知りたかったことについて、京都には全然関係ない話題だけど、

訊いてみた。 「 先生の名前は誰がつけたんですか 」

するとなおひろは、 「 えーと、両親が・・ 『 尚し 』、という意味で・・

 うーん、でもよく知らないなぁ、たぶん両親が・・ よくわかんないな 」

と言って、アハハ、と笑った。 ほんとうによくわかっていないのか、

わたしに話す義理もないからごまかしたのかはわからない。

こないだは体重について訊いたし・・このままでは話題がなくなってしまう。

次までに訊きたいことを考えておこう。 好きな映画はなんですか、とか。

帰りは、池袋西武のリブロで本漁り。 いろーんなジャンルのほんが欲しくなってしまう。

薄給とはいえ、お金を持っていると、買える気持ちになってしまうものだ。

途中、語学学校の営業の人(お兄さん)にアンケートでつかまってしまい、

今まで外国に行く機会ってなかったんですねー。 とか、

はじめての海外でフランスを考えてらっしゃるんですかー? とか、

フィリピンとか4時間で行けちゃうし僕的にはお勧めですよー、とか、

矢継ぎ早に話をされた。 語学学校への勧誘はなかったものの、

なんでああいう場所で、あああいうひとと目があってしまうんだろうか。

お兄さんはご丁寧に、3階のほうが教材は充実していますよ、と教えてくれた。

言われた通り3階へ行き、フランス語教材でCD付きのものを探す。

見た目のカワイイ2冊をえらび、一冊はお風呂でも読めるというもの(!)

すばらしい、出版社はどこじゃろう、と裏表紙をめくると、小学館、とある。

まんまと小学館の術中にはまったわたしであった。

さらに、人文コーナーで、内田樹の対談集とアメリカ人が書いた消費者心理の本、

料理エッセイコーナーで高山なおみさんの日々ごはん③を購入。

全5冊、およそ9千円分買ってしまった。 およよよよ。

しかも、そのアメリカ人の本は3200円もする。

そしてその3分の1は、文章ではなく、参考文献をのせているだけだというのに。

だけど、ゴールデンウィークの学び本として、こいつに投資した。

お給料袋からお札をだし、レジでしばらく息を止めていた。

夕方5時を過ぎた地下鉄は、みるからに淀んだ空気、くたびれた面々。

スーパーによろうかどうか考えて、でも残り物で済ましちゃおう、

と、適当主婦のほうへ針がブレた。 きんぴらもあるし、

ぎょうざは5個、からあげは4個、温泉卵もキムチも明太子もある。

ご飯さえ炊けば、何もいらないではないか。

帰ると、肝っ玉かあさんの家の、Tくんが息子とテレビを観ていた。

夕方の6時になろうというころだったので、 「 帰らなくて大丈夫? 」

というと、「 6時ちょうどになったらかえる 」 と答えた。

例の、あんまり早く帰ると怒られるっていううちの子だ。

肝っ玉母さんとは対照的に、とても頼りないかんじのする男の子だ。

坊主頭で、あずき豆みたいで、声はたかくてかわいい。

わたしがご飯のスイッチを入れるころ、彼はお邪魔しました、と帰って行った。

冷蔵庫からビールを出して、わたしはエッセイを読み始めた。

夫が食べ残したきゅうりの漬物をみつけ、それをおつまみに。

息子とふたりの質素な夕飯は、隠居した老夫婦みたいな感じがした。

息子とふたりでさえこんな風で、実際に夫とふたりになったらどうなるんだか。

わたしはごはんにカツオ節をかけ、温泉卵をのせて崩しながら食べた。

上品ではないけど、美味しかった。 ご飯が炊きたててであることが条件だ。

息子は、ごはんのあと少しして、鼻血を出した。

今日はお風呂やめておく? というと、 うん、と返事があった。

もともと入りたくないのだろうとは思ったが。

ズカーン、バキューン、という、ハリウッド映画を観ているようだった。

わたしはひとり湯船に浸かって、日記をやっぱり書こう、

なんてことはない一日だったけれど、と思い、

風呂上りに 「 いいちこ 」 をつめたい緑茶で割って、それを飲みながら

一日を振り返ることにした。 わたしにしては、活動的な一日だった。

範囲にしてはそう広くないけれど、いろんなひとに会って話したし。

きのうから、わたしはリーボックの黒いスニーカーを履いていて、

そのあまりに軽い履き心地が影響してか、移動がそう苦ではないのだ。

自分で買ったのではなく、去年母の友だちから新品をもらったのだが、

一回見ただけで忘れていた。 こないだ下駄箱掃除をした際に、

リーボックの箱が出てきて、ああそういえば、と思い出した。

なんでもさいきんでは、黒いスニーカーのブームが来ているらしく、

んじゃあここらでデビューさせようかと、きのうからそーっと履きだした、というわけ。

短パンとか、白いチュールスカートのときに合わせるといいかな、

と自分では思っている。 足の太さを、靴のごつさでカモフラージュする効果もある。

まだ履いて二日しかたっていないけど、今季一番のお気に入り。

( ・・と、ファッションに目覚めても、どこも出かける予定はないんだけど。)

あしたは息子を外へおん出して、わたしはうちのなかで読書三昧、

になればよいのだけどな。 そして、疲れたら公園の緑の中を、少し歩こう。

うちの隣のちいさい公園の緑は、いつのまにか、お上品に刈り整えられてしまった。

新緑が、生まれた途端にいのちを摘まれてしまったようで、ちょっとかなしい。

伸び放題にしていると、区に苦情がいくのかもしれないから、難しいんだろうけど。

管理された自然、てことは、もう自然ではないのだろうか。

等々、神妙な気持ちになったところで、時間はもう夜の11時半を回っている。

息子はわたしに言われて、自分で布団を敷くようになった。

へなちょこなので、少々肉体労働をさせようという親心であるが、

持ち上げないでズルズル押入れから引っ張ってきているだけである。

背筋のないところ、省エネ人間なのもわたし譲りで困る。

 

2013年2月 5日 (火)

なおひろビーム。

今日は精神科へいってお薬をもらう日。

もうすぐバレンタインが近いから、

今年もなおひろになんかプレゼントしようと思い、

大塚行く前に池袋のビームス・ストリートへ寄った。

なおひろは休みの日にジョギングをしているというので

無難にTシャツがいっかな・・、といろいろ物色。

セールのも見たけど、やっぱり新作のにした。

バラの写真の上に、「 LIFE  」 とうロゴ。

黒か白か迷ったけども、汚れの目立たない黒にした。

男の人のMとLの違いがよくわからないから、

結局Lサイズにする。 大は小を兼ねると思って・・

ショップの店員さんは、小さめのをおしゃれに着ていたけど、

じっさいに着て走るのはなおひろなので、

その姿を想像して、オシャレ度よりも動きやすさだろう、

とLサイズにしたというわけ。 そもそも着てくれるかわからないけど。

クリニックへ行くと、なおひろの載ってる新聞が飾ってあった。

何新聞のなんの記事かわからないけど

ちょっとなおひろは有名人っぽくなっていた。

診察の時、最近どうですか、と訊かれたので、

先月試験を受けたんですけどあんまりできませんでした、

と答えた。 精一杯やったらそれでいいんだよ、

となおひろはフォローしてくれた。

先生は走るときどこを走るのですか?? と訊くと

うーん、両方。 と言っていた。 外とジムの両方。

「 じゃあこれ走るときに着てください 」、とプレゼントを渡すと

「 あ、ビームね 」 となおひろが笑った。 ビーム???

おそらくなおひろは 「 BEAMS 」 を知らないんだけど

知ってる風な感じで 「 あ、ビームね 」 などと言ったのだった。

おじさんはこういうところが素晴らしく可愛い。

バレンタインが近づいてることもよくわかっていない様子だった。

ではまたー、といって、わたしは診察室を出た。

あれは、なおひろにはオシャレすぎる、

と思わなくもなかったが、万が一、

なおひろが着なかったとして、その息子が着ることも

念頭に入れたので、まぁ大丈夫だろうということでよしとした。

帰り。 池袋のリブロで、江国香織の新刊が出ているのを発見、

すぐ買ってしまった。 あしたは雪が降るらしいので、

うちの中で読んで過ごそう。 ストーブのまえでぬくぬくと。

スーパーで、二日分の食材を買って帰宅。

腸のヘルニアの手術で一泊入院していた夫がごろごろしている。

明日は念のため休んだら? というと、

もう出社すると連絡してしまった、という。

なに企業戦士みたいなこと言ってんの? というと、

へっへ、と笑っていた。 ほんとバカじゃないかと思う。

今日はつみれ鍋。 早くたべてごろごろしたい。

最近ふとんのうえで本を読むのにはまっている。

夜はいつまでも寝ないし、朝は当然はやく起きられない。

2012年6月19日 (火)

ヨワヨワ病、血を採られる。

先週から仕事に行けなくなってしまって・・

というと、なおひろは 「 え? 」 という顔をした。

ここのところ、わたしは何とか週6の仕事を続けてきたから、

それに、いつも 「 元気でやれてます 」 と答えていたから

ちょっと意外だったのかもしれない。 わたしのほうも、

自分がどうしてこんなふうだか、説明がつかない。

「 前にもこんなふうになったことあったよね? たしか・・ 」

なおひろはカルテをめくり、一年前の5月あたりが鬱だったという。

わたしも覚えている、去年のゴールデンウィークあたりに

仕事を辞めそうになっていたこと。 ちょうど今みたいだった

辞める辞めないでコーディネーターと電話で揉めていたっけ。

「 このまま、仕事できないんじゃ困っちゃうよねぇ 」

と、なおひろは言った。 わたしは、心の中で、そうでもないけど、

と思った。 辞められれば辞めてかまわない。

わたしはけっこう前から疲れていたんだった。

でも、なおひろにはとくに相談しなかった。

お医者さんは、じっくり話を聞いている暇なんかないから。

それに、もっとひどい患者さんが次から次に待っていたりするから。

わたしはここ一年のあいだ、優等生の患者だった( と思う )。

突然、「 採血してみようか 」 となおひろが立ち上がった。

は・・はい、と返事はしたものの、なんで血を採るの? ・・よくわからない

なおひろによれば、薬を増やすかどうか、判断が微妙なので

検査をしてから考えましょうとのこと。 ・・ふうん。

なんかわかりやすい、病原菌みたいなのがでてくればいいのに、

とすら思う。 感染するから、人に会わないでください、みたいな。

そしたら、それを理由に、いろんなことをやめてしまえるのに。

1週間後、また結果を聞きにくるということで、今日の診察は終わった。

かえり。 池袋西武のLIBRO へ寄って、本探し。

高山なおみさんの本が・・しかもサイン本が棚にあったので

サイン会に行ってないのにサイン本もってるっていうのもなんだかなぁ

と思ったけど、やっぱりそれを買うことにする。

『 押し入れの虫干し 』 ( リトルモア 1500円 )

それと、石井好子さんのオムレツエッセイ(??) 巴里編、東京編。

( 解説を偶然にも高山なおみさんが書いている~! )

そう、こんなふうに高山なおみさんにいきなりハマりだしたわたしは

『 日々ごはん 』 シリーズ①~⑫ を揃えたくなり、

お給料日まで待とう、と、本棚をじーーっと見つめながら帰ってきました。

あなたは近々、わたくしのものになるのよ的な熱視線。 異常。

だいたいわたしは、お給料日まで待とう、などと言っているけど

そりゃ、明日ですよ、あなた。 ほすぃー 買う買う

ところで。 あしたのお給料、いくらぐらい入っているのでしょう

先月働いたぶんが、今月入ってくるわけなんだけど・・

今月こんなに休んでいるから、再来月のお給料はほとんどなし。

そうすると、貯金はできないなぁ。 なんだか悲しいの。

わたし今月も、ばりばりがんばって働いてる予定だったのに・・

ふがいない。 って、こういうときに使う言葉なのかな。

今 気分転換に、あったかいミントティーを飲んでる

安売りのエクレアも買ってきたんだった

雨は強くなったり、突然やんだり。

小鳥たちが遠くのほうでさえずってるのが聞こえる・・

横になろ。 眠ったら起きられないような気もするけど

もう何かに包まって出てきたくないっていうのが正直なところ。

なおひろにはなんか策があるんだろうか。

なーんにも期待してないけど。

元気な時も、なにが元気の源なのかわからなかった

自分の内面のことって意外と空洞だったりする。 

がら~ん ・・ちょっと怖いよね。 誰もいない、夜の公園みたいな。

2012年4月 6日 (金)

「 まだよくわかんない 」

今日は一か月ぶりの受診で大塚へ。

そこには行きつけの?クリニックがあるのです

頭の病気の。 もう3年は通っているかなぁ。

春だから、躁気味かと思いきや、そうでもなくて

わたしはこの一週間、ぺたんと萎れていた

もうなんでかっていうと、すべて仕事のせい

てゆうか、仕事を手際よくこなせない自分のせい

のろま子に生まれた宿命をただただ恨むしかないのでした

いろんな人にダメだしをされたこの一週間

すみませんすみませんと謝りつつ、

なんっか腑に落ちないっつうか。

それを何で解消するかもわからず。

納得のいかないことは反省もできないんだから!

と怒りつつ、ああでも成長しない人間ってこうなんだよねー

と反省。 ああやっと反省できた。 そう、これは反省レポート。

「 だめなところをなおしてこんどからがんばりたいです 」。 了。

いよいよ大人のなりそこないって気がする。だって実際にそうだもん!!

・・さて、今日のなおひろなんだけど・・珍しくよく喋っていたよ。

躁なのかな・・? いいえ、きっとわたしに気を遣ってのことでしょう。

「 いまなんの本を読んでいるの? 」

という質問から本の話題になり、わたしがいま、

「 『 夢に迷う脳 』、という脳科学の本も読んでいます 」

と言ったら、 「 夢ね・・ まぁ、注目されているけど説はいろいろね 」

と神妙な顔つきになった。 「 もともとはフロイトなんだけどね・・

 今は脳波みたりいといろいろ・・ でも解明されてはいないんだよね 

 結局はわかっていないの。 みんないろいろ言うけど 」

なおひろは小説よりノンフィクションのひとなので

自然科学系の話だとちょっとのってくるけど小説はどうでもいいみたい

プレゼントした 「 オリーヴ・キタリッジ 」 は読んでくれたのだろうか。

「 あの・・最近、画像診断でうつ病を発見して治すのありますよね

 ああいうので、統合失調症もわかりますか? 特徴とか。 」

「 あー、画像診断ね。 ないない、なんにもわからない 

 統合失調症のいま有力な説は遺伝子。 でもあとはわからない 」

「 画像っていま最先端の技術だって、テレビで言ってたんですけど 」

「 うーん、科学の先端と、医療の先端はちがうんだよね。

 ぼくはたいして信用してないんだけど。 画像って 」

「 はぁ・・。」  「 病気はそんなに単純なものではないからね 」

なおひろはマスコミで精神医療が取りざたされるのを警戒してるみたいだった

「 気分の浮き沈みのほうははどう? 」

「 かなり凹むときはありますけど・・前ほど引きずりません 」

「 じゃあまあ、順調に来てるってことね 」

順調というほどでもないけど、そういうことにしといた。

・・仕事も続いているし、今のところ。

わたしの病気は統合失調症がベースなんだけど

通院しているうちに躁鬱病のエピソードもあることがわかり、

ジプレキサのほかにデパケンRも追加されている

最初は なんで躁鬱の薬まで・・ とぶつぶつ言ってたんだけど

飲んでみたら気分の波がすこし穏やかになっていくのがわかったので。

( たとえば、出勤前の過緊張や、買い物のし過ぎなど )

わたしの頭って、いろいろおかしいのねー と今さら。

そう考えると、おうちでゆっくり寝ていたくなる

こうみえてもわたしは、不治の病なんですよ (涙)

それにしても。 あいかわらずのなおひろ。

頭の・・というか心の病気の専門家だけど、わからないことはわからないという

自分の言うことに責任を持っているからあえてそう言うんだと思うし、

なにかしらお医者さんとしての信念のようなものがあるのでしょう。

ねー。 あたまのいいひとってちがうねー。

それに比べてわたしは・・!! のろまなうえに知ったかぶりで。

あたまがおかしいし、おなかも出ていて足も太いわ。 最低!!

帰りの山手線はいつものように混んでいて

ちょっと嫌なんだけど、がまんして乗る。

自分のポジションがよくわからず足元がおぼつかない。

でもなんでお昼どきにこんなに人が乗っているの?

みんなふつうの人に見えたり、おかしい人に見えたり。

なんか怖いので、詳細をみないように突っ立っている

春になると目がちかちかする。 そういえば、去年のいまごろ、

ものすごくお金を使ってしまったことがあったなぁ

何を買ったのか覚えていないけど、躁だったんだと思う。

かえりは地下鉄で地元の駅までいき、

スーパーでブロッコリーとパナメイ海老を買って帰った。

精神病院から抜け出たような男の人が、

からのビニール袋を風にひらひらさせて、

寝巻のまんま歩いていたのに出くわして、

なんか桜の花なんかよりずっと春を感じさせるなぁ

と感慨深い気持になる。 おかしい電波をひろってるのかな。 いとをかし。

2012年2月 9日 (木)

簡略化されるなおひろへの想い

あーバレンタインがやってくるよねー

わたし女学生でもないし悩む必要ないんだけど

日頃お世話になっているおじさんたち(なんだそれ)には

ささやかながら何かプレゼントを・・ と考えているの。

まず、精神科クリニックのなおひろ、飲み仲間のNじまさん、

あとは・・しょうがないから、だんなさん。

いやまずはだんなだろう、って気もするけど、

もうネクタイにするって決めているから、いいの。

なおひろの場合は・・ これまで、2回、プレゼントしていて

はじめはバーバリーのネクタイ贈ったんだけど

そんなに嬉しそうでもなくて、こっちとしては

なんかお金使いすぎたって気もしたから、翌年は本3冊とお菓子にしたの。

んで、今年は・・ 本を1冊と、適当にお菓子かな。

本は エリザベス・ストラウト著の 「 オリーブ・キタリッジの生活 」。

ここ最近のマイベストだから、なおひろにもどうかと思って。

なんで1冊かというと、なおひろも読んでる暇がないと思うから。

お菓子は自分が食べなくても、奥さんにあげられるでしょ。

しめて3千円ぐらい。 最初のプレゼントが1万6千円だったから、

3年で5分の1の想いに変わったってことね・・ 違うか。

でも最初は本当になおひろを好きでドキドキしていたの、

ただ今考えると、患者がよく陥る、陽性転移だったんだなぁと。

今でも好きは好きだけど、ひとり占めしたいとは思わない。

なおひろはみんなのもの(ひと)だし・・

あっちも患者に好意を持たれすぎても困ると思うの。

わたしもそこらへんは冷静になって

あっちの迷惑にならない程度のものにしようと思ったわけ。

けして、値段をけちって安いものにしたんじゃなくて。

それと、お手紙を1通。 それは今日これから書く。

渡すのは、明日の午前の診察のときだから。

「 想いが冷めるほどに、わたしは良くなっています 」

と、伝えるつもり。 だって実際にそうなんだから。

なおひろのことはさておき、今年はNじまさんとの出会いがあった

Nじまさんは会社勤めだから、ネクタイを、と思ったんだけど

「 とにかく、モノに残すのはやめてくれ 」 とのこと。

奥さんに勘ぐられるのが怖いらしい。

わたしだったら、だんなさんがネクタイ貰ってきても怒らないけど・・

Nじまさんはそれだけ奥さんに想われているのね。

その関係にわざわざ亀裂を入れようとは思わない。

だから、明日の晩、沖縄料理屋さんでお酒をごちそうすることにした。

飲み食いは、あとくされないでしょ?? ということで。

それで、おじさんたちへの義理は果たせたということにしよう。

あとは、息子R太朗へ、ズボンを2枚買ってあげる。

プレゼントというよりは、生活必需品なんだけど。

膝に穴開けているの。 本人は気にしてないけど

わたしは子供にかまわない悪い親みたいじゃん・・

デパートで、いいの買ってあげるわ。

こんなふうに、おじさん、子供とわず、プレゼントするのは大好きだけど

お返しっていうのは気にしない。 つうかいらない。

見返りを期待しないのって愛というんでしょ?

よくわからないけど。 どっかでそんなふうに聞いた気がする。

みんなへの想いが愛だったらいいな。

愛するのは誰に対してもしていいことなのよ。 平和じゃん。

それに対し、恋というものは争奪戦になってしまうから、ちょっとね。

でもチョコレートを胸に抱いて好きな人が通りすがるのを待つ、

などというステレオタイプな場面を想像し、かつうらやましいと思っちゃう

自分はそういうの、青春時代なかったんだよねー

ひとりでチョコレート買ってきてボリボリかじってはいたけど。

いま少女マンガでもそんなんないでしょう、

いま、もじもじしてる感じのってないでしょう??

わたし、ドキドキしてもじもじしたいんだけどなー と今さら。

少女漫画で学習したことは何一つ生かせずに大人になったわ。

まあそれが当たり前と言えば当たり前だけど・・

今日は早くお風呂に入って、なおひろへの手紙を書かなくちゃ。

あ、そうそう、手紙もいま全っ然流行ってないというか、

完全に風化してるよね・・ 手紙かくの、好きなんだけどなぁ。

Nじまさんは、「 そういう文字そのものが言霊をもつんだ!! 」

といって、手紙が怖いというのね ( というか奥さんが怖いのね )

ふん、あなたには書いてあげないわよっっ。

なおひろも、まあ欲しくはないだろうけど、一応は受け取るでしょう。

だって精神科医はそういうのも仕事のうちだから・・ ちょっと可哀想ね。

なおひろの苦労を思うと、わたしは本当に患者でよかったと思う。

言うことややることに、いっさい責任を負わなくていいしね・・

2011年11月16日 (水)

なおひろの30代・・

精神科の薬があと数日でなくなる

クリニックに行ってこようかなと思い立ち、

支度をはじめる。 今日は小花柄のスカートにしよう、

コムデギャルソンの白シャツとグレーのカーディガン。

まんじゅうみたいなベージュの帽子、黒い手袋。

手袋は母トキコからの貰いものだ。 トキコが言うには、

「 手袋をしたまんまでも携帯のボタンが押せるんだって! 」

という優れモノらしいけど、べつにこれじゃなくてもできるだろう。

おしゃれでもなんでもないけど、薄手なのでまあまあ重宝している

行く途中に郵便局によって、弟に一万円送金する。

「 25日に返すので一万円かしてください 」 というメールがきたから。

空いた地下鉄にのって、池澤夏樹の 「 きみのためのバラ 」 を読む

なおひろは今、どんな本を読んでいるかしら、と思う。

白内障の手術をしてから、活字を読んでいないかもしれない。

今年のバレンタインは、本はやめておこう。

ランニングをしているというから、スウェットなんかがいいかも。

などなど、まだ先のイベントのことも考えてしまう。

久々に午後の診察をうけた。 今日は診断書も貰わなきゃいけない。

待合室も空いてた。 すぐに呼ばれて雑誌を読む暇もなかった。

こんにちは。とあいさつして、診察室に入る。

うちの母が言うには、「 あの先生は雰囲気だけは30代みたい 」。

昨日電話で教えてあげた。 「 先生って実は58歳なんだよ 」

するとトキコは、ええっ!! と電話口で驚いたのだった。

「 見えないでしょう?? 」 「 うん、見えない見えない 」

なおひろはまだ夏用の半そでの白衣を着ていた。

ここ一か月はどうだったでしょうか、といつもの質問

特に問題はないです、と答えといた。

「 体のほうはどう? 」 「 苦しいこともあるけどそのまんまです 」

ちょっと診断書を書いてしまうね、と言って、なおひろは書類にとりかかった

私はなおひろのくつしたとか、黒いスリッパとか、

白髪がまざった髪の毛とか、きれいな指先を眺めたりしていた。

診察室のティッシュには変な趣味のカバーがついている。

「 薬は今の量をキープということで。 じゃあ一か月後 」

なおひろから診察券を受け取る。 私はしなくてもいい質問をした。

「 先生は、30代と50代と、どっちが楽しかったですか? 」

なおひろはまっすぐ前をみたまんま、しばらく沈黙していた。

「 え、あの、えっと、30代、あの、なんだっけ、何をしてたっけな 」

まじめに、自分の30代を思い出しているようだった。

「 えっと、子育てをしてた・・ ええと、あと、なんだろう、ええと、

 30代は、病院に勤めてました。 楽しいかっていうと・・ 」

「 そんなでもなかったですか 」

「 ・・むずかしい質問だね。 これは経験してみないとわからないね、

 うんでも、30代は・・ 楽しかった。 楽しいことが多かった。

 だんだん、楽しいことって少なくなるよね・・ でもこればっかりは・・ 」

「 どうもありがとうございました 」

私は、なおひろが 「 今がたのしい 」 と言うと思っていた。

実際はそうでもないらしかった。 58歳って大変なんだな、と思った。

どう大変なのかは、経験してみないとわからないけど。

帰り。 デパートで冬の下着・・ いわゆるババシャツを探す

いかにも下着ですというデザインはどうにかならないものか。

ユニクロのヒートテックや無印良品のほうがカジュアルな感じ

まとめ買いしたいけど、持ち合わせがないので今日はやめとく。

スーパーで豚ももスライスが100グラム68円という驚異の値段

これを白菜と煮込んで簡単な鍋にしようと思う そんで

そのだし汁で最後にラーメンを入れてたべる というのはどう?

サッポロ一番みそラーメンもカゴに入れる。 久々だねー。

うちについて、家事のいろいろ。 Aじゅんにメールする。

「 ねえ来週か、再来週あいている? ちょっとご飯食べない? 」

すると、 「 ごめんー 24から30まで旅行に行くのー 」 と返事。

「 もしかして海外? 」 「 うんそう、 バリ島 」 ・・まじですか!

私はストーブの前でちょっとうとうとする。 ・・なおひろのくつした。

いつもブルーとグレーの中間みたいな色をはいている。

今年、ちょっとかわいいのを贈ってみようかな。

でもおじさんって、もこもこしたのとか嫌いかもしれないな。

とにかく年中、通気性のいいくつしたを履いているよね。

微妙な色の。 おじさんの店がいいのかな、やっぱり。

息子が帰ってきて、「 遅かったじゃん 」 というと、

「 女の子をうちまで送ってきた 」 などと、いっちょまえな発言。

「 保育園の仲間だからさ・・ セブンイレブンの近くなんだよ 」

「 ふうん。 テレビ見る前に、さんすうの宿題やっちゃいなさいよ 」

「 どうしてさんすうが嫌いかを、ちょっと考えてからにする 」

「 は?? 」 「 どうしてきらいかを、考えたいんだよ 」

・・ばかじゃないの。 私はストーブのうえにどかん、と土鍋を置く。

明日を乗り越えれば給料日。 いろいろ考えると所帯じみていきそう

でもそれが普通のくらしなんだと思う。 息子はさんすうをやりはじめた。

こういう日々を、いつか思い出したりするんだろうか。

私は、むかしより今が、楽しい人なんだけどね。

50代になって、そう言ってるかはわからないけど。

2011年8月24日 (水)

おじさんの悲しみ

なおひろの右目が、赤く充血してた

なんだろう、働きすぎなのかなぁと思ったら

「 白内障の手術をしたの 」 とのこと。

白内障? えっと、緑内障とどうちがうのん?

帰ってきてウィキペディアを検索しましたところ

白内障のほとんどは加齢によるものらしい。

50代からはだんだん、そうなっていくみたいなの。

へー。 でも手術って・・。 なおひろ可哀想。

仕事柄、細かい作業をしたり文字を見る人は

手術をしたほうがいいみたい。 

バレンタインに本なんか贈らなければよかった。

なおひろの目は悲鳴をあげていたというのに・・

ほんと、人のために生きるって、半端なことじゃない

ただ年を取るのだって、大変なことなんだし。

・・・となんだか神妙になる。 そうそう、今日は、

また手紙を渡してきたんだけど ( ←さらに目の負担 )

58歳の先生だからいいんです若い人はかっこよくてもイヤ

とか、あとは京都の旅の話とか、仕事の話とか、もろもろ。

ただ日々元気でいてほしいのだということを伝えたんだけど

( つうか、あの文章で伝わったのかいな。 )

おじさんって、私はその存在がすきなの。

何をしてくれるとか、何やって成功してるとかよりも、

そのひとがそこにいてくれて、私は幸せみたいなね。

まあ極度のファザーコンプレックスといえばそれまでだけど。

ストレートに表現しているようで、実はゆがんだ愛の形・・

消化不良になると、手紙を書く。 ( 毎度なおひろは困るよね。)

福祉の授業で、右手のない先生が来てさ、怖い人なんだけど、

「 きみらは福祉とは何かと聞かれて答えられるか? 」

というの。 最低限の生活保障とか、ステレオタイプのことは

だれでもいうんだけど、本質はそんなものではないと。

「 あなたがどんな苦しさの中にいようと、

 私はいつもここにいます、つまり『 存在する 』ということです 」

といっていたのね。 かっこいいこと言うなあと思ったの。

苦労人の先生だからさ、きっと経験から言ってるんだろうなと。

ただ存在することが、他の人の生きる空間と安らぎを生む

ふつうのことだけど、同時にとても高尚な思想でもあるよね。

そのことと、なおひろの白内障がどうつながるのか、

あんまりつながっていないんだけど、何をいいたいかというと、

私にとって、なおひろはただそこにいてほしい人なの

いるだけで私は救われているし、生きる糧なの。

ただいることができるひとって、そういないと思う

何かをすることで、自分を証明しようとするから。

ただいるってことは、しんどいことだと思う

( いや実際、ただいるわけでは決してないのですが ) 

なおひろのしんどさは、私には想像できない。

だっていつも優しくて、ニコニコしているんだよ?

今日、手術の話を聞いて、すごく動揺した

なおひろは自分のことをあんまり話さないから。

なんかそのまま死んじゃったらどうしよう、

と不安になった ・・いや死にはしないけど、たぶん。

58歳って、私は冗談みたくキャラキャラ笑ってたけど

なんか今日は自分の体までシンクロして痛む感じ。

なおひろは悲しいとき、だれにみてもらうんだろう。

悲しい顔をみせられないから、おじさんてほんと悲しい。

2011年8月 3日 (水)

実は58歳だったなおひろ

こないだ大塚のクリニックへいったとき

思い切ってなおひろの年をきいてみた

「 ええと・・年?? ぼく何歳だったっけな・・ 」

と戸惑いながら、「 58歳 」 と答えた。

私は勝手に50~55歳と思っていたからちょっと意外

えー、見えないですね、うそー とか言って

私も質問したはいいけどリアクションに困った

「 ほんとほんと。 白髪も増えるし困ってますよ 」

えーでもそれがいいんじゃん、と思ったけど

それは声に出して言わなかった。

白髪があったほうが素敵です、と言いたかった

だから今度言おう。 べつに言わなくてもいいけど。

「 miyamoguさん、この間はちょっと高めで

 今日はちょっと・・低い感じだね 」

「 そうでしょうか、自分ではわからないですけど 」

「 うんやっぱりね、今日は低い感じね 」

そうなのかしら?? いつもどきどきしてるけど。

まあ、お医者さんがそう言うならね。

「 また8月は京都の学校に行くの? 」

「 はい 2週間ぐらい 」

「 京都あっついよね。東京も暑いけど・・

  楽しみなのかな、そのイベントは 」

私は、はい、と頷いた。 勉強とはいえ、

私にとっては仕事から解放されたバカンスだから。

なおひろも学会とかで行くのかわからないけど

京都や奈良に詳しいみたいだった。

なおひろとは、もっといっぱい喋りたいけど

立場上なおひろを必要としている人は沢山いて

彼は公共物だから独り占めしてはいけない。

私はもう治らない病気だけど、重症ではない、

という微妙な状態にいる患者なのだし。

なんでもないっていったらなんでもないのだ。

今にでも死んでしまう人も駆け込んでくるから

3分診療(6分てことになってるけど)でも仕方ない。

またね。なおひろ。 と心の中で呟いて診察室を出る

今日は治療と関係ない話ができてよかったな。

男の人には、話しかけてみるものだわ。

へんな充実感。 3分間だけ、自分のものにした感じ。

信頼できる先生と巡り合えない・・ という人がいるけど

あれは男の人を探すのとおんなじで

ちょっとハンティングに似たところがあるよね。

口コミや紹介がいいとは限らないし。

私はなおひろが好みだから行ってるので

なんというか、医学的にどれだけすごいとかは知らない。

ほんとうは、分裂病じゃなくて、てんかんのお医者さんだし。

でも、すごい人は、あんまりそういうの出さないよね

ふつうの、58歳のおじさん。 だから素敵なの。

そしてこれからも、素敵さを増すと思う、私の勘だけど。

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